「栄養士」と「管理栄養士」には、明確な違いが有ります。
本記事では、「栄養士」「管理栄養士」それぞれの資格を取得するにはどういった条件が必要なのか、業務内容や役割はどのように異なるのか、その違いを詳しく解説します。
【目次】
栄養士と管理栄養士の基本的な定義
栄養士は、都道府県から免許を受けて、栄養に関する基礎的な指導を行う資格です。
学校、保育園、福祉施設などで働き、健康な人々への栄養管理や食育が主な業務となります。
一方、管理栄養士は国家資格で、栄養士の上位資格にあたります。
病院や介護施設で、病気の予防や治療に合わせた栄養指導や食事療法を行い、より高度な知識と技術が求められます。
資格取得の条件と試験内容の違い
栄養士資格は、厚生労働大臣が指定した栄養士養成課程を修了することで取得できます。
管理栄養士資格は、栄養士資格を持った上で、一定の実務経験を積み、国家試験に合格する必要があります。
例えば、栄養士養成課程修了後、通常は3年以上の実務経験が必要です。
また、試験の内容も管理栄養士はより専門的で、臨床栄養や給食管理など、実践的な分野に及びます。
管理栄養士国家試験の概要
管理栄養士の国家試験は、年に1度実施され、合格率は約30~40%とされています。
試験は臨床栄養学、公衆栄養学、食品学など多岐にわたる内容で、実務経験が必要なため、試験は実践的な知識が問われます。
業務内容と役割の違い
栄養士は、主に集団の栄養管理や給食の献立作成、食育活動に携わります。
管理栄養士はそれに加えて、患者個々の病状に応じた栄養計画を立て、医療チームの一員として治療の一環を担います。
また、管理栄養士は職場の栄養管理を指導・監督する役割も持ちます。
これにより、管理栄養士はより幅広い職場で活躍し、責任範囲も大きくなります。
栄養士が活躍する場と管理栄養士の幅広い役割
栄養士は学校給食や保育園など、主に公共施設で働くことが多いです。
管理栄養士は病院、クリニック、企業の健康管理部門、スポーツ団体など、さらに幅広い場で活躍できます。
これにより、医療や健康産業において重要な役割を果たします。
まとめ
- 栄養士は都道府県認定資格、管理栄養士は国家資格
- 資格取得には管理栄養士の方が実務経験と試験合格が必要
- 管理栄養士は個別の栄養指導や医療現場での業務も含まれる
- 業務の幅と責任が異なるため、目指す進路に応じた選択が必要