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カスピ海は「海」として知られていますが、地理的には完全に囲まれた内陸の水域です。
そのため「本当に海なのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、カスピ海が「海」と呼ばれる理由やその背景にある歴史と地質の特徴について、詳しくご紹介します。
地理的・法的な視点から理解を深め、さらに沿岸国にとっての重要性についても触れていきます。
【目次】
カスピ海は本当に海なのか?
カスピ海は、地質学的・法的な理由で「海」と呼ばれていますが、通常の「海」とは異なります。
まず、カスピ海は他の海とつながっておらず、完全に内陸に囲まれているため、本来の「海」ではなく「湖」とも見なされます。
しかし、その起源をたどると、かつてはテチス海という大洋の一部であり、プレートの変動により現在の位置に取り残された名残として、現在でも海水を含むため「海」と呼ばれるようになりました。
カスピ海が「海」として認められる理由
カスピ海が「海」として扱われるもう一つの理由は、法的な区分です。
1998年に締結された「カスピ海の法的地位に関する条約」により、沿岸国は12海里の権利を持つことが認められました。
この条約に基づき、カスピ海は「湖」ではなく「海」として法的に認定されています。
もし「湖」として扱われた場合、湖底の石油資源は沿岸国の共有資源と見なされるため、各国にとって経済的利権が大きく関わる問題となるのです。
カスピ海が沿岸国にとって重要な理由
カスピ海には豊富な石油や天然ガスの埋蔵量があるため、特にロシア、イラン、カザフスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタンなど沿岸国にとって戦略的な重要性があります。
この豊富な資源を巡り、各国間で利権をめぐる争いが生じやすく、国際法による「海」としての扱いは資源分配の観点からも大きな影響を与えています。